【ネタバレあり】天外魔境2卍丸の裏ストーリーも含めて解説

天外魔境2

※ここはネタバレありです。

天外魔境2卍丸は、架空の国ジパングを舞台にした大作RPGです。主なストーリーは下のとおりです。

盛り上がったエピソード

ここでは、天外魔境2のなかで印象的だったエピソードを紹介します。

極楽太郎の過去

1000年前の戦いで、恋人の人魚・千代のために戦線を離脱した極楽太郎。その結果、日の一族に打撃を与え、自身は「人魚の涙」を飲んで1000年を生きることになります。この複雑な背景は、プレイヤーに深い印象を残しました。

シロの犠牲

出雲の国編で、シロが肉助に洗脳され、卍丸たちと戦うことになります。しかし、首輪を見せられて正気に戻ったシロは、土偶ロボの中に突っ込んで自己犠牲的に卍丸たちを救います。この展開は多くのプレイヤーに衝撃を与えました。

浜田村の悲劇

肉助が人間を豚に変える能力を使って引き起こした悲劇です。知らずに人肉を食べていたことを知った村人たちの反応は、プレイヤーに強い印象を残しました。

絹の覚醒

シロ銀場で、絹が自身の本当の名前(鬼が怒る)を明かし、純血の鎖を引きちぎって吹雪午前を斬殺するシーンは、キャラクターの急激な変化と激しい展開で印象的でした。

赤村の親子

伊勢の国編で登場する、密林に飲み込まれて敵になってしまった親子のエピソード。ゲームの悲劇的な一面を象徴する印象的な展開でした。

カブキの成長

自己中心的だったカブキが、百々地三姉妹の死を目の当たりにして覚醒し、成長するエピソードは、キャラクターの深みが増す重要な展開でした。

デュークペペとの戦い

卍丸に異常な執着を示すデュークペペとの三度にわたる戦いは、その奇妙な性格描写も相まって印象的でした。

根の国の真実

出雲大社の地下にある根の国で、弱った根の一族の姿を見る場面。暗黒乱に精気を吸われ、死を待つだけの彼らの姿は、敵対していた根の一族に対する見方を変える重要な転換点となりました。

8本目の暗黒乱出現

7本の暗黒乱を切った後、突如として8本目が現れ、京都が血の海に沈むという展開は、プレイヤーに予想外の展開を提供し、緊張感を高めました。

新しい聖剣の鍛造

8本目の暗黒乱に対抗するため、卍丸が自ら新しい聖剣「大霊院卍丸」を作り出す場面。主人公が自身の力で問題を解決しようとする姿勢が印象的でした。

ホテ丸の自己犠牲

最終決戦前、ホテ丸が卍丸たちを花の御所へ送るため、鋼鉄城ごと暗黒乱に突っ込むシーンは、感動的な自己犠牲の瞬間として記憶に残っています。

マリとヨミの和解

最終決戦後、マリとヨミが卍丸たちの姿に驚き、自分たちはもう必要ないと感じて宇宙に帰還する場面。長年の対立が解消され、新しい時代の幕開けを感じさせる展開でした。

主なストーリー

主人公の戦国卍丸は、祭りの最中に現れた巨大な桜「暗黒乱」によって村が破壊されたことをきっかけに冒険に出ます。

卍丸は、1000年前に悪神・ヨミを封印した「火の一族」の末裔であることを知ります。卍丸たちは、各地に生えた暗黒乱を切るために7本の聖剣を集めながら旅をします。

途中で仲間になるカブキ、極楽太郎、絹らと共に、根の一族との戦いを繰り広げます。

絹が自身の鬼の血を目覚めさせ、両親を殺した吹雪御前を倒すなど、仲間たちの成長も描かれます。

7本の暗黒乱を切った後、8本目の暗黒乱が現れ、卍丸は新たな聖剣を作ります。

最終的に悪神・ヨミと対決し、勝利します。

ヨミの中から女神マリが現れ、根の一族と火の一族が混ざり合い新しい命を育んでいたことが明かされます。

マリとヨミは宇宙に帰還し、これまでの戦いで亡くなった人々が復活するハッピーエンドで物語は締めくくられます。

根の一族の将軍たち

ここでは、根の一族の将軍たちをご紹介します。

死神兄弟

ゲーム序盤に登場する3匹の魔物。卍丸を名指しで襲撃します。

菊五郎

伊勢の国のボス。カブキと変身対決を行う、目立つことが好きなキャラクターです。

はまぐり姫

はまぐり姫は幻夢城という城のボスです。卍丸たちは彼女を撃破した後、聖剣「船海宮義経」を取り戻し、福井村に咲いた3本目の暗黒乱を切ることができます。

肉助

暗闇城のボス。人間を豚に変える能力を持ち、残虐な行為を行います。特に浜田村の事件で悪名高いです。

デュークペペ

マダムバーバラの夫。卍丸に対して異常な執着を示すストーカー的な性格です。何度も登場し、最終的に鋼鉄城で3回戦うことになります。

右のガーニン

魔海場のボス。海賊船長のような外見をしています。

百貫丸

白銀城の城主と名乗る人物。

上半身がマンモスのような姿をしており、その独特な外見が特徴的です。自信家で残忍な性格の持ち主で、特に女性に対して残虐な行為を好むとされています。

戦闘では体当たりによる力強い攻撃を特徴としており、プレイヤーに強烈な印象を与えます。過去には吹雪御前が大江山に攻め込んだ際に斬り込み隊長として活躍した実績もあります。
物語の中で百貫丸は卍丸たちに敗れますが、死に際に不吉な言葉を残します。この言葉は吹雪御前のさらなる企みを示唆しており、ストーリーの緊張感を高める重要な伏線となっています。百貫丸の存在は、その独特の外見と残虐な性格だけでなく、物語の展開においても重要な役割を果たしているのです。

吹雪御前

絹の両親を殺した人物。最終的に絹によって倒されます。白銀城での重要な展開に関わります。

轟天明王(ごうてんみょうおう)

轟天明王は地獄城のボスとして登場します。卍丸たちが8本目の暗黒乱に対処するために必要な「竜の勾玉」を持っています。この戦いの後、城が崩壊し始め、卍丸たちは急いで脱出しなければなりません。

三博士

根の一族の科学者たち。弱い根の一族の体を改造するなど、様々な場面で卍丸たちの前に立ちはだかります。

もう一つのエンディング案

もう一つのエンディング案についてお話します。

『天外魔境2卍丸』には、制作段階で別のエンディング案が考えられていました。このエンディング案は、現在知られているハッピーエンドとは大きく異なり、よりダークで絶望的なものです。

このエンディング案では、最終決戦を終えた後、地上に戻った卍丸たちを待ち受けていたのは、血の海が広がる静かで荒廃した世界です。この世界には、戦いの影響で完全に破壊され、命の気配がほとんどなくなってしまったジパングが広がっているだけでした。

絶望の淵に立たされた卍丸たちですが、しばらくの間無言でその光景を見つめた後、何かを悟ったように仲間たちは一人ずつ卍丸の元を去っていきます。卍丸もまた、最後には静かに立ち去り、どこか遠い場所へ歩いていく、という結末です。このエンディング案では、仲間たちがバラバラになり、それぞれが自分の道を見つけるために別れを告げるという、孤独感と絶望感が強調された内容となっていました。

このダークなエンディングは、より現実的でシリアスな物語の結末として考えられていましたが、最終的には採用されず、現在のハッピーエンドが選ばれました。その理由の一つとして、プレイヤーが長時間のプレイを経て、報われることを望んでいるということが挙げられます。ゲームディレクターやプログラマーも、エンディングがプレイヤーにとって満足のいくものであることを重視した結果、最終的にハッピーエンドが採用されました。

このもう一つのエンディング案は、制作チームの一部メンバーによってブログなどで公開され、ファンの間でも話題になりました。どちらのエンディングも、それぞれの魅力があり、異なる視点で物語を締めくくることができたでしょう。

参考元→実現しなかった『天外Ⅱ』のエンディング